近年ではグローバル化が進み、ベトナムから日本へ来る留学生や実習生がとても増えました。
ベトナム人と話してみたい、ベトナムへ行ってみたいと思う方も多いと思います。
また、仕事でベトナムに赴任する方も最近では増えています。
私は、主人の海外赴任の帯同で3年間ベトナムで滞在しました。
その中で、ベトナム語も3年間学び続けました。
今回の記事では、ベトナム語の特徴とベトナム語勉強法のポイントや教材を紹介します。
この記事を読めば、ベトナム語をどうやって勉強したらいいのかわからなかった方も最初の一歩を踏み出せるはずです。
ベトナム語の特徴は?
まずはベトナム語の特徴でよく言われているもの3つを紹介します。
ポイント
- 表記はアルファベットを基本とした文字
- 6つの声調
- 母音は全部で11種類
表記はアルファベットが基礎になっているのでわかりやすい
ベトナム語はほとんどアルファベットと同じ文字を使います。
アルファベットに飾りがついたようなイメージです。
文字は29文字ですから、文字を覚えることは簡単ですね。
なじみのない6つの声調
ベトナム語で最初につまずくポイントの一つとして、声調があります。
私は音程をとらえる楽譜のようなものでイメージしていました。
言葉を話すというより、歌うというイメージの方が、発音しやすいかもしれません。
第1声 | ma | →平坦に |
第2声 | mà | ↘やや低めの音程から下がる |
第3声 | má | ↗普通の音程から上がる |
第4声 | mả | ~⤴やや低めの音程から下がって上がる |
第5声 | mã | ⤴やや高めの音程から一気に上がって声がかすれるイメージ |
第6声 | mạ | ⤵低めの音程で短く |
言葉で説明しても何が何だかというくらい難しいです。
特に第4声と第5声の違いを聴き取り、発音を区別できるようになるにはかなり大変です。
上の表の例ではすべて「マー」ですが、声調によって意味が全然違ってくるので注意が必要です。
ベトナム語最難関「母音」
ベトナム語で一番難しいのが発音ですが、その中でも母音の発音がとっても難しいのです。
短母音だけで11種類(表記上は12種類)を区別しなければいけません。
最大の挫折ポイントと言っても過言ではないでしょう。
ベトナム語の勉強法のポイント
ベトナム語の特徴で説明した通り、ベトナム語では発音と声調がとても大事です。
文法は英語と似ている部分が多いので、そこまで大変ではないはずです。
ベトナム語が話せる人はみんな発音をみっちり練習している!
ベトナムに滞在している人の中でも、ベトナム語を話せる人はほんの一握りです。
周りに日本語を話せるベトナム人も多いというのも一つの理由ですが、それほどベトナム語は難しいのです。
その中でも、ベトナム語が話せる人は、発音をしっかり身に着けているという印象です。
ポイント
ベトナム語をたくさん聞いて、たくさん話しましょう!
次なる難関!人称代名詞
ベトナム語の中で、最初に苦労するもう一つのポイントが人称代名詞です。
なぜなら、ベトナムでは性別・年齢・地位の上下関係を考慮して、呼び方を変えなければいけないからです。
自分のことは「em」と呼びます。
「あなた」「私」と言いたいだけなのに、ông、bà、anh、chị、cô、chú, bác、em・・・
を相手によって使い分けなければいけません。
ポイント
相手によって使い分ける人称代名詞に慣れよう!
ベトナム語勉強用の参考書
ここでは、私が実際に使ってよかった参考書をご紹介します。
ベトナム語レッスン初級
言わずと知れた、ベトナム語の参考書です。
私も最初はこのテキストから勉強し始めました。
基本的な文型を説明してくれ、例文もたくさん載っています。
ポイント
例文をたくさん読んで、覚える!
このテキストに載っている例文は本当に基本的なものなので、覚えてしまって自然と口から出るようにするのがおすすめです!
ベトナム語が面白いほど身につく本
この本は旅行に行くときに役立つというくらいの簡単な内容の本です。
しかし、絵が豊富に載っていて、単語の意味がイメージしやすく、私は最初の辞書代わりに使っていました。
CDもついているので入門書としておすすめの本です。
ポイント
CDを聞きながら、絵を眺めているだけでも勉強になります!
Vietnamese for Foreighners
ベトナムに滞在し始めて最初にベトナム語の学習を始めたときに使用したテキストです。
説明は全部英語で書いてあります。
練習問題がたくさんついているので、少し学習が進んできた方におすすめの教材です。
ポイント
問題をできるだけ多く解いて、いろいろな言い回しができるようになりましょう!
ベトナム語勉強を手助けしてくれるツール
言語の学習は繰り返しが大事です。
空いた時間少しでもベトナム語を聞くようにしましょう。
私が実際に使っていたアプリや動画を紹介します。
らくらくベトナム語
まず紹介したいのがyoutubeチャンネルの「らくらくベトナム語」です。
初心者向けの動画が多く、作りも面白くて、楽しく学べる動画です!
日本人向けに日本語でしっかり解説しているので、本当におすすめです!
Vocabulary Trainer
こちらは単語学習ができる無料アプリです。
無料とは思えないくらいの単語量ですので、電車や待ち時間の時にサクッと確認できます!
ベトナム語勉強の体験談
ここでは、私のベトナム語勉強の体験談を書いていこうと思います。
正直に言うと、私はそこまで流暢にベトナム語が話せるレベルではありません。
しかし、ベトナム人の友達はたくさんできましたし、生活に困らない程度の会話はできるようになりました。
例えば、家具の配送を頼むといった交渉などです。
いつから勉強したの?
私は、主人の赴任が決まり、私も帯同でベトナムへ行くことが決まった時に勉強をスタートしました。
とにかく初めての海外生活が不安だったので当時はがむしゃらに勉強していました。
週一回、ベトナム人の先生にマンツーマンで教えてもらう形でした。
期間としてはだいたい3ヶ月くらいです。
ポイント
渡航前の勉強法
- 母音の発音の徹底
- 簡単な単語をフラッシュカードで暗記
- テキストを使って簡単な文法を理解
当たり前ですが、3ヶ月ではまだ全然しゃべれない状態で、不安なままベトナムへ旅立ちました。
ベトナムへ行ってからの勉強方法
ベトナムで暮らし始めて、生活が落ち着いてきたころから、ベトナム語を習いに行きました。
厳しくてスパルタな先生で、生活の中でもベトナム語を聞く機会が増えたので、少しずつ知識が深まっていきました。
しばらくは、授業だけのゆっくりペースで勉強していたのですが、2年ほどたったころベトナム人の友達ができたことで一気にモチベーションが上がったのです。
通常のレッスン以外でも自主的に勉強して、飛躍的に語彙力とリスニング力が鍛えられたと思います。
ポイント
自主学習で取り入れていた勉強法
- テキストの会話文の暗記
- 単語の書き取り
- 家事をしながらレッスン動画を見る
- ベトナム人youtuberの動画を見る
- ベトナムの歌を聞く
ずっと勉強ばかりだと続かないので、現地の面白い動画を見たり、歌を聞いたり、楽しく勉強できるように工夫をしました。
まとめ
ベトナム語はとても難易度の高い言語だと思います。
しっかりと基礎を固めて、勉強していきましょう。
ポイント
ベトナム語の勉強法のステップ
- 母音と子音の発音を身につける
- 声調をマスターする
- 人称代名詞に慣れる
- 基本文型から文法を勉強する
- 並行して語彙を増やす
発音の難しさ故、似たような単語もたくさん存在するので、語彙を増やすのに本当に苦労しました。
ベトナム語を挫折してしまう方もたくさん見てきました。
言語を学習したら実際に使ってみたいですよね。
実はせっかく単語や文法を覚えても、発音ができていないとベトナム人には一切通じません。
一生懸命話してもわかってもらえない、そして勉強するのが嫌になってしまうのです。
ベトナム語を話せる日本人はまだまだ希少ですから、ベトナム語を話せるというだけでかなり特別感があります。
来日するベトナム人も年々増えていますから、仕事の幅も広がることは間違いないです。
私も、使いこなせるまでは、まだまだ努力が必要ですので、皆さんと一緒にがんばっていきます!