近年目覚ましい発展を遂げるベトナムは、人件費も安く、若い人が多いので、海外赴任先として増加の一途をたどっています。
物価も安いという印象がありますよね。
実際にベトナムで暮らすと生活費は安く済むのでしょうか?
私は3年間、主人の海外赴任でベトナムに住んでいました。
実際に暮らしてみると、最初の印象とは違ったな、ということが多々あります。
今回の記事ではベトナムの生活費は果たして安いのかどうなのか、自分の経験も踏まえて検証していきたいと思います。
印象と違うベトナムの生活費の現状がわかってもらえるはずです。
ベトナム移住で必要な主な生活費
ベトナム移住の生活費は安いのか!?
ベトナムに3年間住んで、実際生活費は安かったのか!?
ポイント
結論から言うと、安く生活できます!
ただし、自分が思ったより大きな差ではなかったです。
感覚的に月2~3万円ほどは安く暮らせたのかなと思います。
これは、どんな住居にどんな生活スタイルを送るかにより個人差がかなりあります。
私の家族の場合は子供がある程度大きくなっていたので、オンラインで日本の学習をしたりと、教育面でよりお金がかかってしまいました。
ベトナム生活で実際にかかった生活費
実際に私がベトナムで生活したときにかかっていた生活費をざっくりご紹介します。
ポイント
家族4人(夫婦+小学生2人)の1ヶ月の主な生活費
- 家賃:1000USD=約105,000円
- 電気代:100USD=約10,500円
- ガス代:30USD=約3,150円
- 水道代:8USD=約840円
- 飲料水代:40USD=約4,200円
- 通信費:50USD=約5,250円
- 食費:500USD=約52,500円
- 日用品費:100USD=約10,500円
- 子供の習い事:150USD=約15,750円
- 交通費:50USD=約5,250円
- その他娯楽費:100USD=約10,500円
合計:2,128USD→日本円で約22万円
家賃
家賃は住まいの種類や質によってかなりの開きがあります。
私が住んでいたのは高層マンションタイプのレジデンスだったので、思ったより高いなと感じました。
外国人が一般的によく利用するタイプの家賃はどれくらいになるのか見ていきましょう。
サービスアパートメント
単身者の外国人が良く利用するアパートです。
- 家具家電付き
- 光熱費や水道代も込みの場合が多い
- 掃除、洗濯サービス付き
家賃は広さや築年数などによって金額は上下します。
洗濯掃除付きなのは、単身者にとってありがたいですね。
ポイント
サービスアパートメント家賃相場
月額300USD~800USD(日本円で約31,500~84,000円)
レジデンス
レジデンスは、外国人向け高級マンションになります。
日本人駐在員が住む場所と言えばだいたいこのタイプです。
部屋数も多く、広いため、既婚者や家族で滞在する方向けの物件になります。
- 家具・家電付き
- プールやジム、カフェが併設していることが多い
- セキュリティーがしっかりしている
- 光熱費、水道代は別
セキュリティーがしっかりしていることは、家族連れにとって大事なポイントですね!
ポイント
レジデンスタイプの家賃相場
月額500USD~1500USD(日本円で約52,500円~157,500円)
光熱費・水道代・通信費
光熱費はあまり日本と変わりませんが、水道代はびっくりするくらい安いです!
一つ一つ見てみましょう。
電気代
ベトナムの電気代は年々上がっています。
暑い日が多いので、エアコンを1日中付けていることもあって、とても高く感じます。
家族4人で月平均10,000円は払っていました。
真夏の日本と同じくらいの電気代という印象です。
ベトナムの物価からすると高いですよね。
ポイント
1kw=1500vnd~4000vnd(8円~20円ほど)
水道代
水道代はとても安いですが、お察しの通り、ベトナムの水道は飲むことができません。
使うのはお風呂、トイレ、洗面、食器洗いくらいでしょうか。
じゃぶじゃぶ使っても気にならないくらいの安さです。
家族4人で月平均1,000円ほどのイメージです。
ポイント
水道代は日本の5分の1以下!
通信費
携帯電話代はSIMカード1枚月500円+通話代ででした。
だいたい1,000円弱で済む方が多いです。
Wifi料金も日本に比べるとかなり安く、1,000円くらいで済むことが多いです。
私は日本のテレビが見れるようにチューナーをつけてもらったりと少し+αかかってしまいました。
ポイント
携帯とwifi合わせても2,000円前後で済む!
食費
食費は人によって大きく違ってくる支出だと思います。
日本食レストランによく行く方はそれなりに高額なので、食費の出費が大きくなります。
自炊した場合と外食した場合に分けて詳しく見ていきましょう。
自炊の場合
スーパーや小売店での食材の購入がメインとなります。
私の印象では、1回の買い物で使う金額は日本と比べて安かったです。
ポイント
主な食材別の値段(日本円)
- 牛乳:約200円
- 卵:約200円
- ヨーグルト1個:約30円
- キャベツ:約70円
- きゅうり1本:約10円
- 豚肉1㎏:約300円
- ビール:約40円~80円
外食の場合
外国人向けのレストランかローカルのレストランかでかなり差が出ます。
私は家族で出かける場合は日本食レストランか洋食のレストラン、ランチはローカル食堂によく行っていました。
ポイント
日本食レストランで家族4人1,000,000vnd=約5,000円
ローカル食堂1人=20,000vnd=約100円
交通費
交通費も人によってだいぶ変わってきますが、多くの人はタクシーを利用することになるかと思います。
日本と比べると破格の値段ですが、毎日利用するとそれなりの値段になってきます。
ポイント
タクシー代
初乗り運賃:6,000vnd~10,000vnd=約30円~50円
1km=15,000vnd=約75円
消耗品費
消耗品も物によって安いものと、高いものがあります。
質の良い悪いもあるので、単純に比較はできませんがベトナム産の日用品の相場をご紹介します。
ポイント
主な日用品の値段
- トイレットペーパー10ロール:約250円
- ティッシュペーパー1箱:約40円
- 歯ブラシ1本:約25円
- 石鹸:約50円
- 衣類:約300円~2,000円
- 洗剤(500㎖):約40円
ペーパー類は日本の相場と変わらない印象でした。
ベトナム移住の生活費これが安い
私が実際に住んでみて安さを感じたものベスト5を紹介します。
ポイント
- 夏野菜
- 現地の果物
- ビール
- 交通費
- 本
安くて一番ありがたかったのは果物
果物は日本では高いこともあって、すごく安く感じました。
マンゴー、パイナップル、ザボン、マンゴスチン、甘くておいしい南国フルーツが100円以下で買えちゃいます。
バナナは日本で買えるものと種類が違うようで(同じものも買えます)もちもち感があるバナナでした。
洋書も日本より気持ち安い!
現地の本はあまり買わなかったですが、日本の文庫本より少し安いという印象でした。
洋書や子供用の英語のテキストも日本で買うより20%くらい安いです。
逆に日本の本数は少ないものの、売っていて、とても割高です。
コミックタイプの漫画が一冊800円くらいでした。
ベトナム移住の生活費これが高い
ベトナムに住んでいて、高いなと感じたものベスト5です。
ポイント
- 電気代
- 冬物野菜
- ハーゲンダッツ
- 日本製品
- 飲料水
衝撃的だったハーゲンダッツ
2010年よりベトナムでもハーゲンダッツのアイスが販売されるようになりました。
日本ではミニカップ250円くらいで買えると思うのですが、私が住んでいた近くのスーパーでは80,000vnd=約400円。
高くて驚きました。
今では笑い話ですが、一回溶けたあとまた凍らせた!?という感じのものもありました。
気になる飲料水代は?
先ほども言ったように、ベトナムでは水道水は飲めません。
料理用に大きいタンクに入ったものと飲み水用のペットボトルに入った水をその都度購入していました。
単価はそんなに高くないのですが、日本だと買わないものなので、何となくコストを感じてしまいました。
ポイント
1タンク(20L):40,000vnd=約200円
ペットボトル(1.5L):8,000vnd=約40円
1ヶ月で4タンクとペットボトル3ダースくらいは使っていたと思います。
日本円で月2,500円ほど飲料水に使っている計算になります。
ベトナムに実際に住んでみた経験談
私の家賃は月500USDです。インターネット代、水道代は家賃に含まれています。ガスはないので、電気代を別途毎月支払ってます。これは記録していなかったのですが、大体20USD以内で納まっています。クーラーをガンガン使う人だと50USDくらい使う人も。家賃は少し高めの家賃らしいのですが、条件が良いためとても気に入っている部屋です。だいたい350~400USDくらいの部屋に住んでいる現地採用単身者が多い気がします。駐在員だと1500~2000USDの部屋に住んでます。格差ですね…
引用:走って転んで立ち上がって
正直、食費は人によって異なります。ローカルフードを好んで食べる方と、毎食日本食レストランで日本食を食べる方とでは、おそらく5倍以上変わってくると思います。平均値としては、ローカルフードも食べて、適度に日本食やイタリアンなどを食べて、たまにお付き合いで交際費が発生したとしても、500USDあれば十分に生活できると思います。(飲み水代も含め)
引用:ベトナム就職を応援するブログ
1年間の月平均で961,000VNDでした。42USDくらいですね。私はバイクを持っていないので、移動手段はもっぱらUberMOTO(バイクタクシー)に頼っていました。相場は大体3㎞15,000VND。繁忙期の時間帯だと30,000VNDに値上りしてました。普通のタクシーだと3㎞60,000VNDとかでやはりバイクタクシーの割安感には勝てなかったです。
引用:走って転んで立ち上がって
まとめ
ベトナムに住んでいるといっても、どのように暮らすかによってかかる生活費には大きな差があります。
小さなお子さんがいるご家庭では、洗剤や食材なども日本製のものにこだわっていて、かなり生活費が高くついている様子でした。
私は現地の人と同じようなローカル食堂によく行き、タクシーよりもバスや自転車を利用していたので、安く抑えられる部分も多かったと思います。
あまりバスを利用している日本人は多くなかったですが、私は時間通りに来ないバスも車内での現地の人たちとのふれあいも楽しかったです。
ポイント
バスは一路線5,000vnd=約25円!!
現地の人たちに近い暮らしをすれば、かなり安く抑えられます。
そして最後に忘れてはいけないのが、一時帰国の費用です。
私たちは夏休みからお盆の時期に帰っていたので、飛行機代がかなり大きかったです。
ポイント
一時帰国の航空券代
1人約70,000円(往復)
ベトナムで暮らして、生活費が安く抑えられるから、貯金も増えるかなと思っていましたが、現実は思ったより貯まらなかったです。
でもたくさんの貴重な体験や思い出ができますし、生活費がマイナスになることはないと思います。
海外移住を考えている方はぜひベトナムも候補に入れてみてください。